グローバル人材に必要な能力といえば、「英語力」のほかに、「異文化コミュニケーション能力」とする企業が多いです。
異文化コミュニケーションと聞いて、どんなことを思い浮かべるでしょうか。英語はコミュニケーションツールとしてとても便利ですが、「言語」だけでコミュニケーションは成立しません。
そこで今回は、異文化コミュニケーションの定義やコミュニケーションの重要性、異文化コミュニケーションにおける大切な心構えについて解説します。
1.異文化コミュニケーションとは?
グローバル人材に必要な能力である異文化コミュニケーションは、「日本と海外」の構図をイメージし、外国人とのコミュニケーションを思い浮かべる方が多いでしょう。
ですが、異文化コミュニケーションとは外国人とのコミュニケーションのことだけを指すわけではありません。
異文化とは
価値観や言語、習慣や行動様式など、自分が親しんでいる文化とは規範・営みの異なる文化。
(三省堂 大辞林より)
人は人とコミュニケーションをとる際に、自分の常識や価値観というものさしを押し付けてしまうことがあります。心当たりはないでしょうか?
「メラビアンの法則」によると、人はコミュニケーションにおいて、言語情報7%、非言語情報93%を基に印象を決めるそうです。
外国語でのコミュニケーションになると、ついつい言語自体に意識が行き過ぎてしまいます。
しかし、本来の異文化コミュニケーションとは、性別・年齢・職業・出身地・社会的地位など自分とは異なる価値観や環境の相手と言葉のやり取りやボディーランゲージで行うコミュニケーションのこと。ですから、必ずしも「異なる言語」での会話のみが異文化コミュニケーションになるわけではないのです。
(参考:株式会社国際遠隔教育設計「性別・世代間にも存在する異文化コミュニケーション」)
「グローバル人材」とは?
日本国内で働く外国籍人材の数もまずます増加しているため、日本においても異文化コミュニケーションが求められるシーンが増加しています。
経済産業省・文部科学省編「産学人材育成パートナーシップ グローバル人材育成委員会報告書」(2010 年 4 月 23 日)によると、「グローバル人材」とは、「グローバル化が進展している世界の中で、主体的に物事を考え、多様なバックグラウンドをもつ同僚、取引先、顧客等に自分の考えを分かりやすく伝え、文化的・歴史的なバックグラウンドに由来する価値観や特性の差異を乗り越えて、相手の立場に立って互いを理解し、更にはそうした差異からそれぞれの強みを引き出して活用し、相乗効果を生み出して、新しい価値を生み出すことができる人材」と定義しています。
「コミュニケーション能力」の重要性が話題になっている
現代は、コミュニケーションに関する力が重要視されています。
主に大学生などの就職活動をしている世代に対しては、企業が新卒者を採用するに当たり特に重視する点として、学業成績からだけでは測れない「コミュニケーション能力」に関する力を挙げるものが多いのも事実です。
しかし、コミュニケーションやコミュニケーションに関する力は、多くの要素を含んだ複雑なものです。
【コミュニケーション能力として想起されること】
・言葉の使い方に関する能力
・問題解決能力
・企画力・発想力なとの言葉以外の面にまたがる総合的な力
・考えをはっきりと言語化して伝達する力
・言葉にせずとも相手の意図を察しそれに合わせ行動すること など
伝え合う内容そのものが問われている
情報化社会の進展に伴い、コミュニケーションの際に用いられる手段・媒体の多様化も進んでいる今。
年代や生活様式、個人の好みなどによって、選ばれる手段・媒体が異なることもありますよね。
これもまた、立派な「異文化コミュニケーション」です。
つまりコミュニケーションのなかでもとくに「異文化コミュニケーション」は、互いの異なりを踏まえた上で、情報や考え、気持ちなどを伝え合い,理解し合い、その理解を深めることなのです。
2.異文化コミュニケーションで大切なこと
コミュニケーションでは、単純に特定の個人が持つ能力や技能に帰することはできません。
さまざまな課題を考えるに当たっては、コミュニケーションに関わる人それぞれが誰しも当事者であり、互いに役割を担っているという発想を持つことが大切です。
しかし、同じことをしても、全く意味が異なる場合もあります。
つまり知識やコミュニケーション不足により、思わぬトラブルが発生する可能性があるということです。
ですが、そこでコミュニケーションの扉を閉じてしまうと、問題は未解決のままになってしまうでしょう。
そこでここでは、異文化コミュニケーションで大切なことを紹介します。
相手と客観的に対峙をする
異文化コミュニケーションで大切なのは、「相手と客観的に対峙をする」ことです。
日本人と文化が違う外国人や組織の間ではもちろん、日本人同士でも年齢が違う上司・部下などで違うことがよくあります。常識が通じないとき、「非常識だ」と思うことも大いにあるでしょう。
しかし、このとき、相手との違いを理解し、尊重する「異常識」という意識を持つことが大切なのです。
「異常識」=自分と違う常識を持っている客観的な視点
大切なのは、違いがあるということを理解すること。そしてそれがどのような違いなのかを知ることです。
客観性を持つ為の心のステップ「D.I.E.プロセス」
1.D(Describe:事実を描写):事実は事実として描写すること
2.I(Interpret:仮説を立てる):それに対する「なぜ相手はこういう行動や発言をするのか」について、複数の仮説を立てること
3.E(Evaluation:評価をするためにすり合わせる):それに伴う評価「もしかしたらこの仮説かもしれない」という想定を、相手とすり合わせること
異文化コミュニケーションでは、いきなりE(Evaluation:評価をするためにすり合わせる)に飛ぶのではなく、常に客観性を持ってD(Describe:事実は事実と認識する)をし、その後、しっかりと物事や空いてに対してI(Interpret:なぜ相手はこういう行動や発言をするのか仮説を立てる)をすることで、よりスムーズに意思疎通ができるようになるでしょう。
曖昧な言葉で伝えずに明確に話す
日本語のあいまいな表現は、外国人にとっては理解が難しく、判断しにくいもの。しかし、どんなに英語の文法や単語を覚えても、伝える練習にはなりません。
話の抽象度が高いということは、そのぶん解釈の余地が大きいということです。情報が足りない部分は相手が想像で補っているため、受け取り方や解釈の仕方によってズレが生じてしまいます。
英語に自信がない人によく見られるのが、文の終わりまではっきり言い切らず、言葉の最後が曖昧になる現象です。
この原因は「間違えたくない」「間違えるのが恥ずかしい」という意識があるためだと思われます。「間違えないこと」の重要度が「相手に伝えること」よりも高くなってしまっているのです。
しかし、コミュニケーションにおいて最も大切なのは「伝える」こと。どちらか一方が歩み寄れば仕事がうまく進むかといえば、そうではありません。
話しながら自分がどのくらい話が理解できたか、相手が気付くように反応を返す
受け手:聞きながらも理解の度合いなどを伝える。よく分からないときには質問する。
自分と相手の考えを理解する
異文化コミュニケーションをスムーズにするためには、文化の違いを受け入れる必要があります。
そのために必要なのが、自分と相手の考えを理解することです。そのためにはまず、上記の「曖昧な言葉で伝えずに明確に話す」のように、自身の考えを言葉で説明できるくらい理解しておきましょう。
その次に、相手の考えを聞いて正確に理解することもポイントとなります。自分の価値観を把握することで、「相手との違いとは何か?」「何で自分が嫌な気持ちを感じているのか?」を徐々に理解できるようになるのです。
最初は時間がかかるかもしれませんが、他者認識が深まることで受け入れられる幅が自分の中に広がっていくことでしょう。
価値観や常識がぶつかったら何度も話し合う
自分が当たり前だと思うことも、場合によって相手はそう思わないこともあります。お互いの価値観や常識を押し付け合うのは、トラブルが生まれる原因になってしまうでしょう。
異なりがあるのは当然なのですから、事を荒立てることを恐れて相手の意見に合わせてしまうのではなく、関係を壊さずに伝え合う方法を模索してください。
「あれ?おかしいな」と思ったら、一歩立ち止まり、相手の気持ちや文化の背景を探ってみるのです。
価値観の共有ができるまで、何度も話し合うことが大切ですよ。分かり合うためのコミュニケーションの下地となる「他者との異なりを認め歩み寄ろうとする態度」を社会全体で大切にしましょう。
望ましい伝え合いを実現するには、そのために必要な言葉を身に付けることが欠かせません。
コミュニケーションがうまくいくかどうかは、伝え合う内容が複雑になればなるほど、お互いの持っている語彙に影響されるのです。
大切なことは、きちんとした下調べです。
内容を正確に伝え、分かりやすくかつふさわしく言い換えて表現するための語彙を幅広く身に付けていきましょう。
トラブルの火種になる違いを知る
職場でのコミュニケーションで、なにが異なる価値観や考え方を持っている人にストレスを与えているのかをしりましょう。
従来の職場の習慣や、社員同士のやり取りの問題点を知ることで、対処法につながります。
誤解が生じやすい言葉の使い方や場面というのは存在しますよね。特に異文化コミュニケーションにおいては、言葉の意味するところは文脈や状況によって変わり得ますから、伝え合いの場面では常にちょっとしたことで誤解が起こることも十分に意識しておきたいものです。
その上で、どのような場合に問題が生じやすいのかをあらかじめ知っておくことで、言葉による誤解やトラブルの多くを予防することも可能になるのです。
3.異文化コミュニケーションで世界を広げよう
企業の海外進出や外国人社員の増加などで、異文化コミュニケーションの重要さはますます高まることでしょう。
国や性別、年齢が違えば背景や思考が違うのは当たり前。
今回紹介した異文化コミュニケーションの土台があってこそ、人材は海外に行っても素晴らしいパフォーマンスを発揮できるのです。
とは言え、もちろん最低限の文法ルールを理解して、ビジネスで意思疎通ができる英語力を持つことは欠かせません。
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